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二十四節気養生 晩秋

 松前町で内科を開業している武智知子です。二十四節気の晩秋の養生(衣食住)についてお話ししましょう。

  立冬は二十四節気の十九番目の節気で、新暦の11月7日か8日頃にあたります。
  「衣」は、下着の話です。外気温に触れないようないように体を冷えから守ってくれます。 暖房の効いた部屋で過ごす現代人は薄着になりがちです。トイレや廊下、玄関、ちょっと庭に出て用事を済ませたりする時に冷やっと感じて、風邪をひいてしまうことがあります。 予防のためには下着をしっかり身につけましょう。 診察中ではどんな下着を身につけているのか注意深く観察しています。私が開業した15年前と比べると腹巻きを履いている女子高校生が多くなりました。腹巻きが薄くてお洒落になっていますね。女子の制服のスカートの下は一昔前ならブルマを履いていましたが、今はお洒落な毛糸風のパンツが冷えから守るために一役買ってくれています。
 また、保温力抜群の体にフィットするインナーも手軽に手に入りますね。女性はお風呂あがりもお布団に入るまでの間は湯冷め防止のためにインナーを身につけておきましょう。 若い男性はエネルギーの塊で、冬でも驚くほど薄着です。ですから急激な気温の低下には弱いのです。寒いと感じたらすぐに一枚はおりましょう。この温度感覚は古来もっと鋭敏だったのでしょうが、現代になって衰えてきたのでしょう。今はテレビ、パソコン、スマートフォンですぐに気温情報見ることができますね。頼りになります。明日急激に寒くなるようなら服は1枚多く身につけましょう。
 「食」はお鍋とおでんが心強い冬を代表する料理です。旬の野菜も入り、肉や魚、豆腐など蛋白質も豊富、家族団らんにも一役買っています。 最近、一人暮らしの生活習慣病がとても気になってきました。旬の食材は、簡単な調理で極上のおかずとなります。ですが、料理ができなかったり、めんどうくさかったりして一人暮らしでは偏った食事をとられる方が目立ちます。それでも一昔前はお弁当や外食しかなかったのですが、今はスーパーが遅くまで開いており、お惣菜が豊富になりました。特に冬は、一人前のお鍋の具材セットや出来合いのおでんが売られているのでバランスのとれたおかずをお勧めしやすいので助かりでます。一人暮らしの食事でいかに旬のおかずを口にしてもらうか工夫のつきないところです。
 「住」は温かいお布団にくるまって眠ることです。 冬は日照時間が短くなるので、朝は起きたら太陽の光を浴びておきましょう。太陽の光を浴びるとその14から16時間後にメラトニン(睡眠ホルモン)が分泌され、自然の眠りにいざなってくれます。午前7時起床なら午後9時から11時の間にメラトニンが分泌されることになります。 健康のために睡眠はとても大切です。とりわけ一定の時間に起きることがとても大事なのです。子供さんが学校を休むようになり不登校かもと疑ったら、まず睡眠サイクルに気を配ってください。子供たちは塾やクラブ活動やアニメ、漫画、ゲームなどとても忙しいので、つい夜更かししがちです。起床時間を一定にして遡ること7時間と計算して就寝してもらうと元気になることが多いのです。逆を言えば睡眠時間の乱れのない子を診たら、この子は大丈夫と私がほっと安堵しています。
 診察室では、よく眠れないという訴えを聞きます。 いろんな不眠のタイプがあるのですが、お年寄りはちょっと事情が違います。「何時頃お布団に入るの?」と尋ねると「夕飯食べ終わると寒いしすることないので布団にくるまってTV見ながらウトウトして眠るのよ。」とおっしゃいます。「起きて動き出すのは?」と尋ねると「ずっと目が覚めているけど寒いから7時頃に起きだすのよ」とおっしゃいます。午後8時から午前7時まで!?「長い時間お布団で過ごすのねぇー。眠れないはずよね。何時頃に起きたい?そこから7時間遡ってこのくらいの時間に寝ましょうか」と誘導しています。眠剤を増やす代わりに布団で過ごす長い時間を笑ってそしてあきらめて帰ってもらっています。
 それでは皆様、日ごとに寒さが増していきます。「衣食住」でお体をご自愛下さいね。

 武智ではインフルエンザの予防接種が始まっています。12月の始めまでに済ませておきましょう。 お年寄りに予防接種をお勧めすると「今まで風邪引いた事がないからしたことない!」と返されることがたびたびあります。この信念には圧倒されます。風邪などひかんぞ!!信じる力は何よりも強いです。


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