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二十四節気養生 冬

 松前町で内科を開業している武智知子です。二十四節気の冬の養生についてお話ししましょう。

  大寒は二十四節気の24番目の節気で、新暦の1月21日から2月3日頃にあたります。
  たれこめた曇天のもとでは、薄暗い景色に覆われ、太陽の光が届きにくくなります。北風に背を丸めてうつむきがちな季節です。なにかにつけて億劫になり、自律神経失調症になることが多くなります。別名「冬季うつ病」と言われるものです。
 うつ病のおばあちゃんが、ある日張り合いのある顔色で外来にやってきました。 大腿骨頚部骨折でリハビリをしていたと言うのです。 いつもは寡黙でぼんやりしていることが多いのに、リハビリに立ち向かった話をされる姿は別人かと思われるほどに毅然としています。真面目で熱心なリハビリに体は応じるように杖なしで歩けるようになりました。
 落ち込む暇もなく、目的が定まると前向きになれるのだなと学びました。 忙しさという字は心をなくすと書きますが、落ち込んだ心には多忙な方が良いこともあります。
 ある日、体の細かいところが気になって仕方がないおばあちゃんが、ひ孫の面倒をみることになりました。預かって一緒に遊ぶだけでおばあちゃんと笑いかけてくれます。望まれ、必要とされます。一緒に遊び体も触れ合います。体の点検をする暇がなくなり、夢中に過ぎる時間が多くなりました。
 女性が元気なのも、ご飯、掃除、洗濯などの家事に子育て、孫育てと忙しく役割をこなしながら、家族から子供から孫から愛情を注いだ分だけ愛情をもらっているからかもしれません。
 カルテの年齢を見てびっくりするくらい若く見える方がいます。聞けば畑を作っているそうです。暇があれば畑に出て作物の世話をしている。収穫すれば嬉しい。その野菜を食べビタミンがたっぷりとれる。家族も一緒に食べる。お裾分けもする。同じ野菜を食べる。体を動かし、太陽の光を浴びる。骨が丈夫になる。体も元気になる。というわけかしらと想像しています。
 それでは皆様、厳しい寒さの向こうには春が待っています。 何かの役割を果たしたり、スキンシップをもったり、ご飯を一緒に食べたりすることが、心をじんわりと暖めてくれます。 心とお体をご自愛下さいね。


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